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rena's world story★a.n.r.r.y
第15章 考えたこともない
「蘭のお護摩祈願、予知したみてぇだな」
「………!」
「さすが俺の女。 マジで最高だと思わねぇ?」
蘭と居る時だけ頻繁に発生するウキウキ感が、全身から溢れているようで
「……あのさ、瀬名」
そんな浮かれている俺を見て、蓮が大きく溜息漏らした。
「珍しく楽しそうなところ、水を差すようで悪いけど
なんで彼女に言ったわけ?」
「……あ?」
「令嬢と食事するって、わざわざ事前報告する必要無かったと思うんだけど。
俺だったら絶対瑠璃には言わない」
「………」
……ん?
その質問と、蓮の場合はどうとかって前に
俺が蘭に話をしたってことは、さっきこいつに言ってねぇよな?
「なんで蘭に言ったって知って…」
「相手が誰かは、お前の口から初めて聞いたから
厄除けの札をカバンに入れたくなる、彼女の気持ちが今になって痛いほど分かるよ」
「………」
「…ったく、 “ あいつ ” ももっと詳しく話してくれていれば……」
ちょいちょい引っ掛かるワードを出して、ブツブツ呟く蓮。
つーか何?
報告する必要が無かった?
意味不明なんだけど。