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rena's world story★a.n.r.r.y
第16章 ミッション終了

舞踏会やパーティーが開催されるわけじゃないから
そこまで堅苦しいドレスコードは不要だと思うけど

いくら素材がイケてるからて、流石にその格好じゃ……


「逆に目立つし、その前にきっと乗船拒否され…」

「分かってるっつーの」

「……!」

「何の為に5時間も前に集合したと思ってんだよ」


大きな欠伸をしながら、大通りから入り組む路地へと入っていく姫宮さん。

……着替える意思はあるようで、ほっと胸を撫で下ろしたけど
服装といいその態度といい、この人から緊張感は一切感じられないんですけど。

本当に大丈夫なの?





「おい、どこ行くんだよ」


小さなショップやカフェが並ぶ細い路地を、更に奥へ進んでいくと
前を歩いていると思っていた彼の声に呼び止められた。

慌てて振り返ると


「………!」


ヴィンテージ塗装の白壁が美しい、並びの一軒家。
無垢の木目で出来たドアに手をかけて、姫宮さんが首を動かして合図する。


「先に入ってて」

「……ここ、何ですか?」

「俺がいつも行くサロン」

「~~えっ!?」

「美和が中にいるから」


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