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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ
……そう、今の会話を聞いて分かる通り
結婚披露宴の後に、場所を変えて行われる二次会。
彼は結婚式に出席するゲストでありながら、二次会の幹事を名乗り出てくれた。
会場は、今私達がいる42階のダイニングバー。
巨大な吹き抜けのあるメインラウンジは、豪華でラグジュアリーな空間で。
映像音響設備もばっちり兼ね備えたここは、駅直結でロケーションも抜群。
こんな高級店を簡単にキープして、平均よりも安い破格の会費でまとめるなんて
……涼しい顔をしてタブレットを操作する瀬名さんを見て
改めて、大手商社マンの顔の広さと権力に驚いてしまう。
というより、瀬名さんに限った人望と言った方がいいかしら。
「……あの」
仕事中でもせめて1杯だけ、と
注文して運んでもらったノンアルコールビールを、瀬名さんの前に置いて
私はおずおずと頭を下げた。
「ごめんなさい」
「……!」
「お忙しいのに、色々とごめんなさい」