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rena's world story★a.n.r.r.y
第16章 ミッション終了
葵のキスで目が覚めるまで、白馬の王子様を待っていた私は
有名なエンターテイメント企業が手掛ける、アニメーション映画のプリンセス達に本気で憧れている。
……そう、まさに今の私は
「……シンデレラだわ」
上から下まで全身が完成した今、時刻は午後の5時を回っていた。
鏡に映し出された自分を見て、思わず感嘆の溜息が漏れる。
胸の下まである、ふわりと揺れるロングウェーブ。
明るいベージュのグラデーションカラーで出来たウィッグを装着されると、それはもう早坂蘭では無い別人だった。
……す、ごい。
本当に凄いんですけど。
普段の私は完全に封印されてる。
フェミニンな雰囲気が漂う、綺麗なお姉さんみたいになってる。
ていうかこの顔……流石プロ。
毛穴消えて艶めいてるし、目の大きさ違うし、小顔に見えるし。
自分で言っちゃうのはアレだけど、でも本当に……
「いい女」
「………!」
「すげーな、マジで変わりやがった」
突如、心の中で呟いた言葉が男の声で聞こえてきた。
その声の主は相棒だと気付いて、螺旋階段の方へ振り返ると……
ふ、
ふ、
振り返ると……!!