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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ
……そうよ、そうだった。
仕事に準備に忙しくて、すっかり抜け落ちていたわ。
蓮と知り合った直後にはもう、色んなトラップがあったし
恋人になってからは、彼を好きな一部の女性達からの “ 別れてよ ” 攻撃が止まらなかった。
蓮にはもちろん言わなかったけど
恐怖の手紙・無言電話に職場への乗り込み……あと何があったかしら……
「蓮にも事前に言ってあるんだけど。
あの野郎、必要無いって笑いやがって」
「………」
「そーいう所だけは呑気つーか。
恋愛面では特に、自分を過小評価しすぎなんだよな……」
ぶつぶつ呟く瀬名さんの声が、遠くで聞こえる。
……先週、たまたま見たサスペンスドラマの殺人現場が頭を過った。
幸せな空間が瞬く間に血の海となった、悲惨な場面が浮かび上がる。
……もし、本当に誰かが来たとしたら
私はドレスの下にコルセットをしてるから、大丈夫だけど
「……蓮に……」
「あ?」
「きゅ、救命胴衣を着せた方がいいかしら……」