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rena's world story★a.n.r.r.y
第18章 月灯りの下で

自分の心にも強く誓った、その言葉を葵に告げた……
次の瞬間
「………!」
吊り橋の下を通過する船。
目の前に広がる無数の輝きが、一瞬にして見えなくなった。
「………っ」
私の唇に、葵の唇が重なって
肩に回された腕が、更に強く私を引き寄せる。
「……ん、……っ」
……や、ばい。
心臓破裂しそう。
表面に触れるだけの、軽いキスなのに
唇から全身に刺激が伝わって、身動きが取れない。
「……蘭」
掠れた声と、熱い吐息。
少しだけ離れて、葵がゆっくりと目を開けた。
「……なんで俺は、こんなにお前が好きなんだろうな」
「………!!」
「これ以上ねぇ程、想ってるのに
話す度に、触れる度に……更に強く蘭を好きになる」
……目の前でチカチカと星が弾けて、頭が真っ白。
葵は指で私の唇を撫でると、小さく笑って再び瞳を閉じた。
「絶対とか、一生とか永遠にとか
そーいう言葉を連発する男はダメらしいけど」
「………!」
「でも俺は、限りなくそれに近いものを感じてるよ」
大事な宝物を包み込むように、葵が優しく私を抱きしめた。
「蘭、ありがとう」
「………っ」
「俺も同じ。
お前を愛する気持ちは、誰にも負けてねぇから」

