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第18章 月灯りの下で

……葵の言葉が、私の生きる世界を輝かせる。

柔らかい潮風が、極上の心地良さで吹き抜けていって
都会の煌びやかな夜景が、さらに輝いて夜空を彩る。


「……っ 葵……」


溢れる涙。
もう止めることなんて出来ない。

暖かい腕の中から、体を捩って顔を上げて
震える両手で葵の頬を包んだ。


「……好、き」

「………」

「葵、好き……っ ん…！」


再び近付いてきた葵が、私の言葉を唇で塞ぐ。

さっきとは違う、噛みつくような強いキス。
途端に体温が上昇する。


「…んっ ん……っ」

「……蘭……」

「……っ あ、ん……！」


絡まる舌が気持ちよすぎて、頭がクラクラしてきた。

……ピチャピチャと卑猥な音をワザと出して
吸われて、押し込まれて、息が出来ない程に……


「………！」


夢中で舌を伸ばしたのに、葵が唇を離した。
ギリギリの位置で止まって、表面をぺろっと舐められる。


「あ、おい…」

「エッロ」

「………！」

「煽るな。……止まらなくなる」


片眉を上げた葵が、そう言って溜息を漏らした。


……その台詞、そっくりそのまま返したい。

熱い視線、吐息、力強く抱きしめる腕
葵の全てが強烈な色気で満ちて、私の官能を強く刺激してくる。