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rena's world story★a.n.r.r.y
第20章 おまけのSS① *★* ジャックのSOS
……なんの腕だよ。
そもそも今日の主役は俺じゃねぇっつの。
「悪かったな。
つーか俺の本職、スパイじゃねぇし…」
「ヒメがストールを早坂さんの肩にかけた時、素敵だった。
紳士みたいだった」
「………!」
「潜伏してた船内の窓から見えたの。
まるで恋人同士みたいだった」
「………」
……めっずらし。
余裕そうに見えたけど、実は気にしてたとか?
赤い顔が酒のせいだけじゃないと分かって
美和の膨らませた頬が、無性に俺の心を刺激する。
「ヤキモチ?」
「違う」
「嫉妬?」
「~~同じじゃん!でも違う!」
キーッと頭から湯気を出した美和が、ぷいっと俺の反対側に顔を逸らした。
「………」
……やめろ。
そーいう態度が逆に俺を乱すんだよ。
結婚してこれだけ近くに居るのに、まだ分かんねぇの?
「お前も寒いなら温めてやろっか?
別の方法で」
「……ヒメ、酔ってるでしょ」
「なんで?」
「普段そんなこと絶対に言わないじゃない。
いつもは……
……!」