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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ
「………っ」
その綺麗な横顔に、一瞬で目を奪われる。
……片想い……?
「ずっと、前からって…」
「気付いたのは働いてからだけど。
それまでは色々ヤサグレてたから、俺」
「………!」
「そんな適当な時期でも、あの女はいつも俺の近くにいて」
煙草を咥えて、火を付ける彼。
……その口から、プライベートを聞くのは初めてで
胸の高鳴りが増していく。
「幼なじみっていう関係から抜け出せねぇんだ。
もう何年も」
「……幼なじみ……」
「清々しいくらい、俺に対して全く興味が無い」
「………!」
「笑えるだろ?
分かっていながら、アホみてぇに想い続けてる」
「………っ」
「……俺としては、いいかげん笑えねぇんだけどな」
……煙を浮かべる彼の瞳が、ライトに照らされて淡く揺れる。
胸がきゅうっと締めつけられて、その切ない表情から目を離せない。