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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ
「……告白は、されないんですか?」
痺れる程いい男。
大手企業に勤めていて、仕事が出来て、容姿端麗で
そんな彼が長年の片想いをしているなんて……信じられない。
「わ、私が言えたことでは、ないのですが」
ここまでの数十分のうちに、内面の魅力にも気付いてしまったから
断る女性なんていないって心から思えてくる。
「興味が無いっていうのは、瀬名さんが思ってるだけの可能性も…」
「これが仕事だったらな。
99%見込みが無くても虎視眈々と準備して、計算して進むんだけど」
「………!」
「告白する意味がねぇ。100%フラれる」
「………」
「……関係が長いからこそ、分かるんだよ」
……外に向けていた視線を、ゆっくりと戻すと
瀬名さんは小さく笑った。
「 “ 蘇らないように蓋をして
2度と取り出せない1番奥に、閉じ込める ” 」
「………!」
「あいつが、ずっとしてきたことだけど。
……難しいな」