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rena's world story★a.n.r.r.y
第21章 おまけのSS② *★* 嫉妬×嫉妬
「……お前らにゲイを馬鹿にする資格はねぇな」
呆れたように溜息を吐いて、夏輝がやれやれといった表情を浮かべる。
「つまり、今のこいつらの会話を訳すと
“ 瀬名、お前誰が1番好き? ” 」
「らん」
「……は?」
「蘭。 俺の女」
「・・・いや、そうじゃなくて」
いきなり突拍子もない質問をする夏輝も夏輝だけど
即答する瀬名の反射神経も並大抵なものじゃない。
つーか誰が1番好きって……なにその質問。
「瀬名が着地点を決めてやらねぇと、ヒメと蓮が落ち着かねぇんだよ。
なぁユーリ」
「あぁ……っていうか
この2人をここまで変貌させる瀬名って……」
「蓮がこいつを紹介したいっつった理由がよく分かった。
お前だって同じだろユーリ、相当楽しんでんじゃねぇか」
「……うん」
小さく頷いたユーリを見て、夏輝はふっと笑うと
空いたグラスへ順番にワインを注いでいく。
俺とヒメが同時に席に着くと……
「瀬名、質問を変えよう。
── 此処は夜の闇で覆われた、深い深い森の中」
「………!」
「1人で岸辺に立つお前の前には、大きな池が広がっている」
……はい?