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rena's world story★a.n.r.r.y
第21章 おまけのSS② *★* 嫉妬×嫉妬
突如、何かの物語でも読み聞かせるように
徐に語り始めた夏輝が、隣りに座る瀬名にワイングラスを渡した。
「その呪われた池には、どんな人間も飲み込む恐ろしい魔法が掛けられているんだ。
例え学生時代、インターハイに出場した実力を持つ競泳経験者でも……そこでは泳げない」
「~~~!」
「そう、今まさにお前の目の前で
池に引きずり込まれ溺れている人間達が、助けを求めている」
「~~~!!」
「……その中には瀬名、ここに居る男達の顔も……」
~~~なんだその話!!
……と、客観的に聞いたらツッコミ所満載の例え話なのに
夏輝の低い声と連動して、テーブルに並んだキャンドルの火が妙な雰囲気を作り出して
シュール過ぎてドン引きしつつも
ゴクリと喉が鳴り、全員で身を乗り出してしまう。
「……で、その続きは?」
受け取ったワインを一口含んで、瀬名が足を組み直した。
……なぜかこの男の目も真剣。
「お前の足元には、何故かロープに括られた1人分の浮輪が転がっている。
つまり1人しか助けられない」
「………!」
「ちなみに彼女は無しな。
この質問の意味を成さねぇ」
「…………」
「……さぁ、誰を選ぶ?」※
※【再】注意)夏輝もテキーラをショットで呷っています