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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ
……えっ……?
その真剣な瞳に、ドキンと心臓が跳ねる。
今、なんて……
「蓮と出会ったのは、社会人になってからだから。
学生時代の話はあいつの口から聞いただけで……俺は部外者だ」
「………」
「だけど
共に戦ってきた仲間として、俺は誰よりも近くであいつを見てきた」
「………!」
「……だから、これだけは間違いなく言える」
私を真っ直ぐ見つめて、彼は微笑んだ。
「奇跡じゃない」
「………!」
「蓮があんたを好きになったのは、奇跡なんかじゃねぇよ」
「………!!」
「蓮自身も、絶対にそう思ってる。
たった数十分で、俺が “ 再確認 ” したんだからな」
「………っ」
「……蓮を幸せにできるのは、やっぱりあんたしかいない」
納得したように頷く彼を見て
もう胸がいっぱいで、何も言葉にできなくなってしまった。
……蓮の周りは、こんなにも素敵な人達で溢れている。
……ダメだ、涙が……
と、その時
「……なんの、話をしてるんですか?」
瀬名さんの後ろから、低い声が聞こえた。