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rena's world story★a.n.r.r.y
第4章 似た者同士
……ヒメのマンションがある場所から、電車で約20分。
渋谷区の南に位置するここは、駅から離れると閑静な住宅街になっていて
一軒家を改装したこのイタリアンは、優香さんの親戚がオーナーを務めるお店らしい。
忙しい2人に悪いなぁとも思いつつ、勇気を出して誘ったら
二つ返事でこの食事会を開催してくれた。
完全個室なVIP席に、高級コース料理。
初めは緊張してたけど……結局いつも行くヒメのBARと同じ空気になってしまっている。
「っっか~~、ほんっと残念な男だわ」
ゼブラ柄の爪、両手にクロスのシルバーリングを光らせて
グラスをくるくる回しながら、麗子さんが白目を向いた。
「美和ちゃんを満足させられないあげく、手○○を強要するなんて。
一発殴ってやろうかしら」
「~~れ、麗子さん違うんです!
私からしたいって……///」
「え? そうなの!?」
「は、はい……」
「……麗子、あんた人の話全然聞いてないでしょ」
「だって! 美和ちゃんからするなんて思わないじゃない」
驚いた表情で、長いまつ毛をバチバチさせる麗子さん。
……そりゃ、びっくりするよね……