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rena's world story★a.n.r.r.y
第4章 似た者同士
腕を伸ばした麗子さんに、ぐりぐりと頭を撫でられる。
「優香の言う通り、それは感じる必要の無い不安だよ♡」
「………!」
「あいつが美和ちゃんに飽きるなんて、地球がひっくり返ってもあり得ないから。
心配しなくて大丈夫よん♪」
「………っ」
「お姉さまが保障しちゃるっ」
真っ赤なルージュを艶めかせて、ニイッと口角を挙げる麗子さん。
その笑顔が、時折見せてくれるヒメの笑顔と重なって……じーんと心が温かくなる。
「つーか一生離れないでしょ」
「……一生?」
「うん、残念ながら。
あいつは生まれ変わっても、美和ちゃんを追いかけ回すよきっと」
「………」
グラスに添えた手に、視線を落として
カランと鳴って溶ける氷をぼんやりと見つめた。
……週末の今日で、9月が終わる。
1週間後に迫った土曜日には……
“ このたび私たちは、結婚式を挙げることになりました ”
「……いつか、私にも」
「………!」
「そんな夢みたいな日が、来るのかな……」