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rena's world story★a.n.r.r.y
第4章 似た者同士
思わず声に出てしまった自分の言葉に、ハッと気付いた時には
麗子さんと優香さんがお互いに顔を見合わせていた。
い、いけない……!!
「す、すみません!」
「……あー、美和ちゃん…」
「ち、ちちち違うんです!
別に蓮くんの結婚がどうとかじゃなくて……っ」
「………!」
~~って、私何言ってるの!
なんで蓮くんの話を自らしちゃうかな!
顔から火が出そうになるくらい熱くて、思わずカクテルをグイッと呷る。
もう頭が軽くパニック状態だ。
「……ご、ごめんなさい……」
こ、この空気どうしたらいいんだろう……
暫く続く沈黙に、どうしていいか分からなくてオロオロしていると……
「……あなただけじゃないわ」
「………!」
「私と麗子も、知ったのはつい最近よ」
その声に、バッと顔を上げると
優香さんが冷めた表情でメニューを開いた。
「来週の土曜日、予定が無いなら1日私に付き合ってくれないかしら」
「……えっ?」
「汐留の42階で飲んでやろうかとも思ったけど
空しさを感じたくないから、いっそのこと東京(ここ)を出ようと思って」
「……優香、さん…」
「なんなら本州も抜ける?
あなたが行きたい所を選んでいいわよ」