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rena's world story★a.n.r.r.y
第4章 似た者同士
“ 遅くなります ”
ロータリーを抜けてそのままBARの方向へ歩き始めると
電話を切った携帯の画面に、パッと新着メールが表示された。
“ 帰りは、優香さんの車でヒメのマンションまで送ってくれるそうです。
お店出る時にまた連絡します。 美和 ”
「………」
……時計の針は、まだ8時も回っていねぇが
魔王と悪魔の晩餐会の日は、毎回終電近くまで帰って来ない。
どうせ今夜もそうだろうと始めから分かってるから、この連絡に関して何とも思わない……
……が
「……まだ続いてんのかよ」
メールを見返して思わず舌打ち。
……月一の不安定は、2週間前に終わったっつーのに
他人行儀な敬語が、機嫌の悪さを分かりやすく表わしている。
週末は泊まりに来るし、デートもSEXもしてるけど
蓮の招待状を見られたあの日から、なんとなくお互いに微妙な空気が残ったままだ。
「……クソ、ヒカルの奴。
俺の唯一の拠り所を独占しやがって」
てめぇは誰とでも仲良く楽しく飲めるだろーが。
よりによってこんな時に……タイミング悪りぃんだよボケが。