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rena's world story★a.n.r.r.y
第5章 2人で、一緒に

「何かが足りなくても、弱くても
……例え姫宮さんの求める答えが、この先見つからないとしても」
「………!」
「彼女さんは、あなただけを一生見続けるわ。
だって……」
私を見つめるその瞳を、真っ直ぐ見つめ返して
……想いが伝わるように、触れた手にぎゅっと力を込める。
「蓮が心から愛した、素敵な女性(ひと)だもの」
「………!」
「姫宮さん、あなたは……蓮にとってかけがえのない親友だもの」
「………っ」
「蓮にとって大切な2人の絆なら……ずっとずっと続くと思うわ」
……頬に伝わる涙を感じながら
彼に伝えた言葉を、私はもう一度自分の中で繰り返した。
……私も、同じ。
姫宮さんが繋いでくれた蓮との絆は、2人で紡いでいかなきゃ意味が無い。
……未来は、2人で歩むものなのだから……
“ 瑠璃の不安を無くす為なら、俺は何でもするよ ”
“ 素直になるのが、1番嬉しいから ”
……私を愛してくれる、心の優しい彼に
伝えなきゃ……

