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rena's world story★a.n.r.r.y
第5章 2人で、一緒に

「……細っせー指」
胸がいっぱいで、それ以上何も言えなくなった私。
彼が小さく呟いたので、ハッとして顔を上げる。
「蓮に怒られるぞ」
「……えっ!?」
「しかも、触った男の名を伝えたら。
俺、披露宴出禁にされんじゃねぇ?」
「~~~!///」
きゃーーー! 私のバカ!///
今更だけどなにしてるのよ!!
火傷したような勢いで、姫宮さんから手を離した。
か、彼女さん本当にごめんなさい……っ
「も、ももも申し訳ございません……!!」
「……あんた、カウンセラーに転職できると思うぜ。
CA引退したら考えてみれば?」
「……え?」
「俺、ユーリ以外の誰かにこんなに喋ったことねぇし。
さすが教祖の女だな」
「……???」
……きょ、教祖?って?
困ったように眉を寄せて笑う彼が、またしても瀬名さんと重なる。
その顔からは、さっきまでの切なさは消えているように見えた。

