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あたしの甘い王子さま
第11章 甘い、二人の夜

空きっ腹にお酒を飲むものじゃないね。
あたし、もう少し強いと思ったんだけどな。
そんなに飲んだかなぁ?


あぁ――、目を開けてるの辛くなった。
部長に引っ付いてるから、目を閉じて歩いてても大丈夫かな?


確か、ここまっすぐ歩いて左に曲がって右手にエレベーターだもんね。
この前、お泊まりに来たから覚えてるもん。


「晶、起きてる?」


「あい、起きてる........目ぇ、閉じてるけど........」


言いながら、スロープのタイルの繋ぎ目に引っ掛かってバランスを崩す。
けれど、大丈夫。


「危なっかしいなぁ........」


こんな呆れるようなもの言いでも、部長はちゃんとあたしを支えてくれる。


「んふふ........ありがと。エレベーター乗って........上についたら左に曲がるんだもんね。覚えてるもん」




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