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あたしの甘い王子さま
第12章 専務と部長とあたし
「今後のことはまだはっきり決めてないの。お互いがずっと一緒にいられるように........ううん、一緒に居たいって気持ちを確認できただけだから」
「ふ~ん。幸せそうな顔しちゃって」
「あたしも頑張らなきゃ!晶に負けてられない」
あたしは、ほんのり頬を染めながら二人の優しさに心が温かくなった。
薬指に感じるくすぐったさを噛み締めながら
「ありがとね。本当にありがと........あたし、幸せになる」
大好きな琴乃と有紀へこれ以上の言葉は見つからず
「なによ、改まっちゃって........」
「そうよ。離ればなれになる訳じゃないのに........」
「そうなんだけどね........」
三人で潤いすぎた目尻を指で拭いながらクスクス笑った。
まさか、本当にこの二人と離れる事になるなんて思ってもいなかったから。