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あたしの甘い王子さま
第12章 専務と部長とあたし
「まず、晶ちゃんから........」
「はい」
「先週末の金曜日は辛い思いをさせてすまなかったね。伸太朗君に聞かされたときは、耳を疑ったよ。まさか、まだ晶ちゃんに手を出す輩が居るとは思わなくて........いや、私の配慮が不十分で申し訳なかった」
姪の、それも平社員であるあたしに頭を下げる専務。
あたしは驚いて、すぐに頭をあげてもらうように声をかけた。
「人事部の部長にはね、全社員の情報を回してもらっていたんだよ。大事な晶ちゃんに手を出す不届き者が居ないか確認するために」
「え?本当ですか?はじめて聞きました」
「それは、極秘事項だからね。ゆり子にもお願いされていたから、特に。『晶ちゃんの結婚相手が見つかるまで変な虫が付かないように見張っていて!』ってね」
ゆ、ゆり子おばちゃん........。
貴女は、あたしの母ですか?