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あたしの甘い王子さま
第12章 専務と部長とあたし

「しかし、パティシエの方までは手が回らなかったんだ。今回の相手がそうだったと聞かされたときは自分のツメ甘さに嫌気がさしたよ。
伸太朗君にも申し訳なかったね。この通りだ」


専務は部長へも頭を下げた。


「専務、よしてください。そのお言葉だけで十分です。結果、辛い思いはさせてしまいましたが晶さんの身は無事でしたので........これからは、自分がすべてを掛けて守りますから」


部長の力強い言葉に専務の口元が緩んだ。
もちろん、あたしも嬉しくて緩むんじゃなくて、ニヤけちゃう。


「うむ。私の大事な姪なんだ、頼むよ伸太朗君」


「はい」


なんだか、これってさ。父親に許しをもらう彼氏....みたいな構図だね。


「よし、では次の話なんだが........伸太朗君は晶ちゃんを連れていきたいのかい?」






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