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あたしの甘い王子さま
第13章 あたしの甘い王子さま
「なに?晶って、担当さんの家族構成まで知ってるの?」
ありゃ?
伸太朗のやきもち?
「え....っとぉ。エドさんは....とてもとても愛妻家でぇ、春に生まれるお子さんが待ち遠しいって。
それに、あたしの事姪ッ子みたいだってさ。
あと、スミスさんは年下彼氏ともうすぐ結婚するとかしないとか?で、最後の........」
「わかった!」
担当者さんの事を話したらスッキリしてくれるかと思ったんだけど、途中で遮られた。
「ほんとに?」
探るように確認。
「本当に。さ、今夜のデート楽しめなかったんだから早くうちに帰るよ」
キュッと握ってくれる大きな手が嬉しくて、あたしも握り返す。
直帰するために乗り込んだタクシーの中でも、降りてからもその手はあたしを包んだまま離すことはなかった。