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あたしの甘い王子さま
第13章 あたしの甘い王子さま

海外を飛び回っていた伸太朗には慣れたもんだろうけれど........
はじめて会う方にも臆することなく、堂々とカッコよく会議に参加する辺りは流石だとしか言いようがない。


エレベーターで降り、エントランスで最後の挨拶の時。


「セガミさん、発売まで残り時間もあとわずかですが........来週には皆が笑顔になれるように頑張りましょう」


「はい、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。では、失礼します」


伸太朗と二人、お辞儀をしてから外に出る。
冷たい空気が頬に触れると一気に熱を奪われて身が縮む。


「晶、お疲れさま」


「うん、伸太朗も。遅くまで付き合ってくれてありがとね」


「大事な奥さんだからね。それでも、今日中に終わってよかったよ」


「そうだね。家に大事な家族が待ってるんだもん。担当者さんも早く帰りたいよね~」





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