この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あたしの甘い王子さま
第13章 あたしの甘い王子さま
手にした材料を離してクルリと振り向く。
伸太朗とご対面。
いつもの柔らかい笑顔と共に近づく唇。
覆われるように重なると、伸太朗の舌先があたしの唇の隙間をくぐり抜け歯列をノックする。
「ンッ......」
少しでも開かれたら、いくら逃げても追い付かれて絡められる。
閉じていた目をうっすら開けると、角度を変えてあたしを求める色男が目の前に。
「しん....たろっ........」
息継ぎがしたくて顔を離そうとするも、腰に巻き付いていた伸太朗の腕が背中と後頭部に移動してきた。
「まだ....離さない......ご飯も、仕事の話もあとで。ね?」
密着度が増してロックかけられたかのような肌の触れ合い。
押しても、捻っても、伸太朗の身体はあたしと離れない。
すがるような伸太朗の抱きつきは可愛く感じた。