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あたしの甘い王子さま
第6章 甘えた君、登場

「他にも、あるんだよ」
「なに?」
「仕事も大事、あたしの事も大事で大切って言ってくれた事」
『チュッ』とおでこに落とされたキス。
「あたしに、触れてくれた事も........」
「うん。こんなにも触れていたいと思ったのは晶だけ........今までも、これからも、晶だけ」
『信じて』そう言っているような視線があたしに向けられた。
「元気と、仕事だけが取り柄でも........あたしでいいの?」
スッと溢れ落ちた涙が左頬を濡らす。
瞬きすれば、そのひと筋を太くする。
「晶....君じゃなきゃダメなんだ。ずっと俺の傍にいてくれる?」
目尻に触れるだけのキスが届いて、あたしはコクりと頷いた。

