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あるマンションでの出来事
第1章 いつもと同じはずの日常
「だ、ダメだって…」

「止まらないんでしょ?なら、私も止めない」

「…茉莉、立って」



茉莉を立たせ、壁に手をつかせてお尻を突き出すような体勢を取らせると、要は一気に茉莉の中へ挿入した。初めはゆっくりと動かし、茉莉の喘ぎ声と共に、リズミカルに変わっていく。もう、要の理性はどこにもなかった。
けれども、要は茉莉を抱きながらも、必ず茉莉の反応と声を聞いていた。顔を歪めれば、ゆっくりと優しく動き、声が漏れれば攻め続ける。要とのセックスは優しさが必ず感じられていた。

それが要とのいつものセックスだった。

一日で一体何が変わったのか…。

茉莉は不思議に思いながらも、昨夜の快感を思い出し、疑問を心の中に閉ざした。



「ごめん、茉莉。俺、今日は早く行かなきゃいけないから、先行く!」

「え!?わ、わかった。後でね!」

「おう!じゃぁな」

「うん」



服装を整え終わると、要は急ぎ足でマンションを出ていった。バタバタと走る音が小さくなっていくのが分かる。
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