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あるマンションでの出来事
第1章 いつもと同じはずの日常
「………え…え…えっ!?」
無造作に置かれたシーツ、乱れたベッド、そして…力なく横たわっている全裸の女の人がそこにいた。
茉莉は震える唇を抑えながら、女の人へ近づく。
白く細い足が開かれた状態で、両手は上に置かれている。顔は横を向いたまま、どんな表情をしているのかは、すぐに分からなかった。
「あ、あの…」
茉莉には、その女の人が生きている人だとは思っていなかった。体が全体的に白く、動かない。呼吸をしている様子もなかったのが理由だ。
けれど、今目の前にいるのは人間には違いない。もしかしたら、生きているかもしれない。いや、生きていてほしい。そんな願いを込めて、茉莉は声を出した。
その願いは空しく、女の人には届いてはいなかった。
覗き込んだ茉莉の瞳に映った女の人の表情は、虚ろで目は開いたまま、口も半開き状態で光を失った人形のようだった。
現実を知った茉莉の足が震え出す。ここから離れなければならない気もするのに、思うように体が動かない。何とか動かした足はもつれ、茉莉はその場に倒れこんだ。
「やぁ…いたた…」
無造作に置かれたシーツ、乱れたベッド、そして…力なく横たわっている全裸の女の人がそこにいた。
茉莉は震える唇を抑えながら、女の人へ近づく。
白く細い足が開かれた状態で、両手は上に置かれている。顔は横を向いたまま、どんな表情をしているのかは、すぐに分からなかった。
「あ、あの…」
茉莉には、その女の人が生きている人だとは思っていなかった。体が全体的に白く、動かない。呼吸をしている様子もなかったのが理由だ。
けれど、今目の前にいるのは人間には違いない。もしかしたら、生きているかもしれない。いや、生きていてほしい。そんな願いを込めて、茉莉は声を出した。
その願いは空しく、女の人には届いてはいなかった。
覗き込んだ茉莉の瞳に映った女の人の表情は、虚ろで目は開いたまま、口も半開き状態で光を失った人形のようだった。
現実を知った茉莉の足が震え出す。ここから離れなければならない気もするのに、思うように体が動かない。何とか動かした足はもつれ、茉莉はその場に倒れこんだ。
「やぁ…いたた…」