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あるマンションでの出来事
第4章 6階と7階
「ごめんね、茉莉。今、終わったから…」
「……あ……」
点々と佐伯の顔や体には男の血が着いている。手は赤く染まり、無視できないほどの事の大きさが理解できた。
茉莉は必死に体に力を込め、その場から逃げだした。
これ以上近くにいてはいけない気がする。
きっとあの男は死んでしまった。
なのに、恐怖に陥ることなく佐伯は冷静に行動している。
それが堪らなく怖かった。
今まで亡くなったと思われる人は、今回を含めて3人。
何かが起こっている。偶然が重なったとは思えない茉莉は、早くなる鼓動を手で強く抑え、呼吸を整えると、意を決しエレベーターを呼ぶと7階へ移動した。
6階から7階への移動はさほど掛からない。
しかも、7階は要の住んでいる部屋がある。茉莉はエレベーターを降りると、要の部屋に向かって歩き出した。
その瞬間にエレベーターの扉が閉められ、動き出すのが茉莉の瞳に映った。
動く、と言うことは、誰かがエレベーターを使おうとしているということ。
「……あ……」
点々と佐伯の顔や体には男の血が着いている。手は赤く染まり、無視できないほどの事の大きさが理解できた。
茉莉は必死に体に力を込め、その場から逃げだした。
これ以上近くにいてはいけない気がする。
きっとあの男は死んでしまった。
なのに、恐怖に陥ることなく佐伯は冷静に行動している。
それが堪らなく怖かった。
今まで亡くなったと思われる人は、今回を含めて3人。
何かが起こっている。偶然が重なったとは思えない茉莉は、早くなる鼓動を手で強く抑え、呼吸を整えると、意を決しエレベーターを呼ぶと7階へ移動した。
6階から7階への移動はさほど掛からない。
しかも、7階は要の住んでいる部屋がある。茉莉はエレベーターを降りると、要の部屋に向かって歩き出した。
その瞬間にエレベーターの扉が閉められ、動き出すのが茉莉の瞳に映った。
動く、と言うことは、誰かがエレベーターを使おうとしているということ。