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あるマンションでの出来事
第5章 最後の人
「誰もいないみたい…よかった…」
安堵と同時に、茉莉の足が普通の足取りに変わる。リビングにたどり着き、テーブルの前へ座ろうとした瞬間に、茉莉の視界が突如動いた。
力強い腕に、力強い手のひら。
口を塞がれ、身動きが取れないような強い力で抱き着かれた茉莉は、半ばパニックになりながら必死に自分に抱き着いている相手へ視線を移した。
「ん!んんっ!!?」
茉莉の瞳に映った人物は佐伯の姿だった。人物の確認ができた途端に、恐怖がこみ上げ、茉莉は必死に逃れようと身をよじる。
抵抗すればするほどに、佐伯の力は増し、ついに茉莉は力を維持できなくなった。
無抵抗になった茉莉に気付いた佐伯は、力を緩め、茉莉の耳元で囁いた。
「静かに。奴が来る。もう、俺たち二人になったよ」
「………」
安堵と同時に、茉莉の足が普通の足取りに変わる。リビングにたどり着き、テーブルの前へ座ろうとした瞬間に、茉莉の視界が突如動いた。
力強い腕に、力強い手のひら。
口を塞がれ、身動きが取れないような強い力で抱き着かれた茉莉は、半ばパニックになりながら必死に自分に抱き着いている相手へ視線を移した。
「ん!んんっ!!?」
茉莉の瞳に映った人物は佐伯の姿だった。人物の確認ができた途端に、恐怖がこみ上げ、茉莉は必死に逃れようと身をよじる。
抵抗すればするほどに、佐伯の力は増し、ついに茉莉は力を維持できなくなった。
無抵抗になった茉莉に気付いた佐伯は、力を緩め、茉莉の耳元で囁いた。
「静かに。奴が来る。もう、俺たち二人になったよ」
「………」