この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼は天然記念物
第2章 鈍感

直樹side
言えない
言えるわけないだろ?
「どうせ届かないのなら傷付く必要はない」
そう言ったのは兄貴だろ?
言えば良かった?
話して、分かってくれたか?
「クソッ…」
廊下にへたり込むと同時に聞こえるおっとりとした口調の声。
「直樹…有舂兄に言ったの?」
「……雪久……ううん。お前俺の気持ち知ってたのかよ?」
「うん。」
相変わらず……
「そういうところだけ鋭いのな…」
「よく言われるよ~…………ま、有舂兄なりに苦しいんだと思うよ~?だから、いっそのこと言っちゃったら~?」
雪久の言うとおりだ。
有舂兄は母さんと父さんが死んで、一番辛いのに、一番俺達のことを理解しようと努力してくれた。
その有舂兄に隠し事をするのは非常に辛い……。
「……あぁ………ちゃんと言うよ……」
「頑張ってね~……あ…あと、ご飯出来たよ~」
雪久そう言って手を振りながら下に下りていった。
……タイムリミットは二週間。
この間に絶対に言おう。
。
言えない
言えるわけないだろ?
「どうせ届かないのなら傷付く必要はない」
そう言ったのは兄貴だろ?
言えば良かった?
話して、分かってくれたか?
「クソッ…」
廊下にへたり込むと同時に聞こえるおっとりとした口調の声。
「直樹…有舂兄に言ったの?」
「……雪久……ううん。お前俺の気持ち知ってたのかよ?」
「うん。」
相変わらず……
「そういうところだけ鋭いのな…」
「よく言われるよ~…………ま、有舂兄なりに苦しいんだと思うよ~?だから、いっそのこと言っちゃったら~?」
雪久の言うとおりだ。
有舂兄は母さんと父さんが死んで、一番辛いのに、一番俺達のことを理解しようと努力してくれた。
その有舂兄に隠し事をするのは非常に辛い……。
「……あぁ………ちゃんと言うよ……」
「頑張ってね~……あ…あと、ご飯出来たよ~」
雪久そう言って手を振りながら下に下りていった。
……タイムリミットは二週間。
この間に絶対に言おう。
。

