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彼は天然記念物
第1章 出会い
ポタン…ポタ…

静かで暗くて…じめじめと湿気っぽい裏路地………

「……はあぁ…」
物事を考えようとすればため息が出るばかり。

そしてこの裏路地は迷路のようになっており、常連しか解らない造りになっている。勿論、俺は常連……なのだが…考えすぎて道に迷ったらしい。

「マジかよ……」

(とりあえず右に行こう。
と曲がったときだった。薄暗いが10メートルぐらい先に誰か居るのが判る。

「すみませ~ん」

声を掛けると振り返った影から、二人だろうか…?あれ……それにしても、なんだか格好がおかしくないか…?


「道を聞きた…い……」

話し掛けながら駆け寄って距離2メートル付近で気づいた。 

(この人達……セッ○スしてる…!!頭おかしいのか!?

「…失礼しました。」

深く頭を下げてその場を走り去った。…が、後ろを振り返れば男が全速力と思われるであろう速さで追いかけてきているではないか!!


「い…嫌あぁぁぁぁぁぁァァァァァァッ!」

殺される…!!

その後無事裏路地から脱出したが、
未だに男に追いかけられているのは言うまでもない。
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