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第12章 美優-懐妊

『…緊張してるコーチ…可愛い…』

喫茶店に着き湯気の立つコーヒーカップを前に強張っているコーチを見て美優は微笑む。

特にイケメンでは無いが見るからにスポーツマンタイプのコーチは実業団の陸上部に所属しているおり半年ほど前から週に数回、美優の通う大学に訪れて陸上部員達を指導している。

初対面の時からコーチは他の部員とは違い、何故か美優を呼び捨てにしていたが特に嫌な気はしなかった。

コーチがアルバイトなのかボランティアなのか美優には判らないが適切なアドバイスと熱心な態度は部員達にも高評価だった。

特に練習後のマッサージはプロ級の腕前だ。

「コーチのマッサージ、気持ち良いよね～」

「ホント、気持ち良すぎて逝っちゃいそう」

部室での女子達の赤裸々な会話に美優も心の中で同調する。

『…ホント…コーチのマッサージ…気持ちいい…』

マッサージをするコーチの手にいやらしさは全く無いが内腿を揉まれている時、あまりの気持ち良さに美優のお○んこも濡れてしまう事があった。

「…あのぉ…コーチ…話って?…」

数分間の沈黙が続き業を煮やした美優が口火を切る。

「み、み、美優は彼氏とか、付き合ってる男はいるのか?」

『…おおっと…そうきたか?…」

コーチの直球勝負に美優は驚いた顔を見せる。

「…えっ!?…いませんけど…」

「そ、そうか。いないのか。いや、最近、美優の感じが変わったから、男でもできたのかと」

しどろもどろになりながらもコーチの表情に安堵の色が広がる。