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それでも大好きなんだーっ!
第1章 彼女はうさこ
「か、彼女って…翼…っ、正気なの⁉︎ 」

多佳子の問いに、翼はにっこり微笑んで頷く。

その笑みを今度はうさこに向け、

「多佳子がサークルで使ってる部屋が空いてるんだって。今からそこでするんだけど、うさこも行こ?」

その笑みに似つかわしくない言葉を放った。


普通に考えたらあり得ないこの会話。

多佳子も、もあも、カフェにいる人たちも…

驚いた顔で翼とうさこを見つめる。


だが、

「うんっ、行く!」

うさこは満面の笑みを見せ、大きく頷いた。


「は?あんたバカなの?」

いち早く我に返った多佳子は、思わずうさこの胸元を掴み上げる。

「多佳子!」

すぐに翼が多佳子の手を解いてくれたが、驚いたうさこは半泣き顔だ。


「翼!私はこんな子供と翼を共有するなんて嫌よ!」

怒りの治らない多佳子は、今度は翼に詰め寄る。


「共有?」

「3人でするなんて嫌って言ってるの!」

多佳子の言葉に、

「私だって嫌です!」

うさこが声を荒げる。

(だってだって、多佳子さんの隣で裸になるなんて惨めすぎる〜)

自身の小さな胸を一目し、うさこがまた顔を上げる。

「私は、こっそり見てるだけですから!」

うさこの言葉に頷く翼。

2人の様子に、多佳子の瞳に困惑が見て取れる。


「わ、私はこんな子に見られながらするなんて嫌よ!」 

どうにかそれだけ言葉にすると、多佳子は踵を返しカフェを出て行った。


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