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それでも大好きなんだーっ!
第6章 もあちゃんとくるみちゃん

「…………」
無言でその手を振り払うもあ。それでもうさこは引き下がらない。
「ご、ごめんね!心配してくれたのに…っ…ホントにごめん!」
ガバッと頭を下げるうさこを見たもあとくるみは、顔を見合わせフッと馬鹿にしたように笑った。
「ねぇ、うさこ」
低い声で名前を呼ばれ、うさこは身構える。
「私に許して欲しい?」
「え……う、うん……?」
許して……?
(ん?あれ?なんか……?)
完全にうさこが下の立場だ。この展開はマズイ気がする。
だけど、うさこの答えに もあとくるみは今まで見たことがないくらいの笑みを浮かべた。
昼休み、
うさこは、翼を屋上へと呼び出していた。
「うさ。どうした? 友達とは、仲直りした?」
「ん……あの……」
どう伝えればいいんだろう。そもそも翼を呼び出して本当に良かったのか?
考え込んだうさこは深く俯く。
「どうした? また意地悪されたの?」
顔を上げたうさこの瞳いっぱいに涙が溜まっていて、翼の眉間にグッと深くシワが寄る。
「うさこ?なんだよ?どうした?」
「……っ、会わせ…たい、人がいるの……」
ようやく紡いだうさこの言葉。
本当にこれでいいのか。翼を巻き込んで良かったのか。迷う心が声を震わせる。
「……会わせたい、人?」
何となく、この先の展開が見えたのだろう。翼は苦しげな表情を見せた。
「伊久美先輩♡」
うさこの後ろの壁から、くるみがひょこっと顔を出す。
「あー…サークルで一緒の……」
「はいっ、小島 くるみです!」
うさこと同じ1年のくるみは、翼と同じサークルに所属している。
バスケをやるようには見えないその体型。子供の頃からぽっちゃりしていて散々虐められてきた。そのせいか、性格は捻じ曲がっている。
人気者だからというミーハーな気持ちで翼が好きだ。あわよくは自分もセフレに加えてもらいとも思っている。
同じサークルにいれば、そんなくるみの噂は翼の耳にも入っていた。
「うさの会わせたい人って…この子?」
翼にとっては辛そうなうさこの方が一大事だ。今にも泣き出しそうな顔をして、昨日だってストレスで胃を痛めたのに……そこまでして大切にしたい友達なのかと、上手くいかない現実に翼まで苦しくなる。
無言でその手を振り払うもあ。それでもうさこは引き下がらない。
「ご、ごめんね!心配してくれたのに…っ…ホントにごめん!」
ガバッと頭を下げるうさこを見たもあとくるみは、顔を見合わせフッと馬鹿にしたように笑った。
「ねぇ、うさこ」
低い声で名前を呼ばれ、うさこは身構える。
「私に許して欲しい?」
「え……う、うん……?」
許して……?
(ん?あれ?なんか……?)
完全にうさこが下の立場だ。この展開はマズイ気がする。
だけど、うさこの答えに もあとくるみは今まで見たことがないくらいの笑みを浮かべた。
昼休み、
うさこは、翼を屋上へと呼び出していた。
「うさ。どうした? 友達とは、仲直りした?」
「ん……あの……」
どう伝えればいいんだろう。そもそも翼を呼び出して本当に良かったのか?
考え込んだうさこは深く俯く。
「どうした? また意地悪されたの?」
顔を上げたうさこの瞳いっぱいに涙が溜まっていて、翼の眉間にグッと深くシワが寄る。
「うさこ?なんだよ?どうした?」
「……っ、会わせ…たい、人がいるの……」
ようやく紡いだうさこの言葉。
本当にこれでいいのか。翼を巻き込んで良かったのか。迷う心が声を震わせる。
「……会わせたい、人?」
何となく、この先の展開が見えたのだろう。翼は苦しげな表情を見せた。
「伊久美先輩♡」
うさこの後ろの壁から、くるみがひょこっと顔を出す。
「あー…サークルで一緒の……」
「はいっ、小島 くるみです!」
うさこと同じ1年のくるみは、翼と同じサークルに所属している。
バスケをやるようには見えないその体型。子供の頃からぽっちゃりしていて散々虐められてきた。そのせいか、性格は捻じ曲がっている。
人気者だからというミーハーな気持ちで翼が好きだ。あわよくは自分もセフレに加えてもらいとも思っている。
同じサークルにいれば、そんなくるみの噂は翼の耳にも入っていた。
「うさの会わせたい人って…この子?」
翼にとっては辛そうなうさこの方が一大事だ。今にも泣き出しそうな顔をして、昨日だってストレスで胃を痛めたのに……そこまでして大切にしたい友達なのかと、上手くいかない現実に翼まで苦しくなる。

