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それでも大好きなんだーっ!
第6章 もあちゃんとくるみちゃん
「うさの大切な、友達……なんだよね?」

(とも、だち…?)

友達だと思ってた。うさこを心配して、気にかけてくれているのだと。うさこが傷付くだけだから翼と別れろと勧めていたのだと。

だけど もあ は単純に、うさこと翼が別れればいいと思っていただけ。その後釜に座ろうと思っていただけ。


「違う、よ……」

「うさ……」

俯いたうさこに伸ばした翼の腕を、くるみが掴んだ。


「もちろん友達です♡ね、うさちゃん!」

今日初めて見たくるみの笑顔。

「親友です!」

うさこをずっと睨んでいたその目を垂れて、もあも笑顔でうさこを見る。


(つーくんを…巻き込んでしまった……)

何で言われた通りに動いてしまったのだろう。翼を呼び出すことなく、1人で解決すればよかったのに。

今まで味方なんていなかった。変わり者のうさこに話し掛ける人も少なかった。だから、こういう時どうすればいいのかよくわからない。

混乱して瞳を泳がせるうさこを悲しそうに見つめ、翼はふーっと小さく息を吐き出した。


ゆっくりと、翼の視線は腕を捉えるくるみに向けられ、その後ろからこちらを伺うもあにも向けられる。

見つめられただけで、もあは耳まで真っ赤に染め上げ、くるみは歓声を上げた。


「俺のことが好きなんだ?」

「は、はい!」

コクコクと首を縦に振ることしかできない もあ に代わり、くるみが上擦った声で答える。

「俺に何を求めてるの?」

「だっ、抱いて下さい!」

そう言って、くるみは翼の腕に胸を押し付ける。


「もしかして、バージン?」

「……っ……」

翼の言葉に、もあとくるみが息を呑み……うさこも思わず息を止めた。


(……バージン、て……もし、もし2人がバージンなら……)

”ずげー綺麗…汚したくない…”

エッチの時の翼の言葉を思い出す。
うさこの未使用のそこをひどく気に入った翼の言葉を……

(もあちゃんたちも ”未使用” なら……私と変わらない……私より綺麗なら……っ)

─────つーくんを、取られるかもしれない。

ゾクリ…うさこの身体を恐怖の波が突き抜けた。


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