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それでも大好きなんだーっ!
第7章 多佳子さんとライトくん

「見た目は確かに ”豹変” したよね。益々いいオンナになったよ」
思い切りイメチェンしたくて、考え抜いた末に決めた抜群のスタイルを惜しげも無く曝け出す服装。見られる喜びと裏腹に、痴漢や強引なナンパなどの危機的状況も増えた。
それでも!そうしてまでも手に入れたかった翼の、その大きな手が、夏帆の髪をふわりと撫でる。
「……翼のいいオンナ基準は……チビで、ペチャパイで……っ……私と、真逆じゃない……」
夏帆の言葉に、翼は困ったように笑う。
あー…この笑顔も好きだった。女の子に囲まれてる時のどこか嘘くさい笑顔じゃなくて、それをからかった時の困ったような笑顔。翼の心が反映されたその笑顔が好きだった。
赤くなる顔を見られたくなくて、夏帆は顔を背けた。
「夏帆の噂話は悪いものじゃないよ?」
「え?」
「元々の夏帆の手際の良さや面倒見の良さが、サークルのメンバーや男たちだけじゃなく、女の子たちにも伝わっている……そう思えるものばかりだよ」
俯きかけた顔を上げ、真っ赤であろう顔も厭わず、夏帆は翼を振り返った。
─────ドキン!
心臓が跳ね上がる。
これ以上見つめたら、心臓が爆ぜてしまう。
でも───……逸らせない。
それくらい嬉しそうな笑みを浮かべて、翼が夏帆を見つめる。
「翼の、噂も聞くよ。最近、見惚れるくらいの笑顔を、惜しげも無く振りまいてるって」
「え?」
”……彼女の、おかげでしょ?”
(なんて、悔しくて言ってあげないけど)
首を傾げる翼に背を向けて、夏帆は歩き出す。
うさこが隣にいるようになって、翼の笑顔が変わったと気付いた。
たまにしか見せてくれなかった感情の篭ったその笑みが増えたのは、翼が心の底から笑えてる証拠。
(翼本人が気付いているのか知らないけど。悔しいから教えてあげない)
ピンと伸びた背筋は、背の高い夏帆を益々凛として見せる。
隠していたスタイルの良さ。
言われるがままに演じていた大和撫子。
「今の夏帆の方がいいよ」
イメチェンした飾らない自分が好きだなと思えてきた夏帆にとって一番嬉しい言葉を、一番言って欲しい相手に言ってもらえたから……
思い切りイメチェンしたくて、考え抜いた末に決めた抜群のスタイルを惜しげも無く曝け出す服装。見られる喜びと裏腹に、痴漢や強引なナンパなどの危機的状況も増えた。
それでも!そうしてまでも手に入れたかった翼の、その大きな手が、夏帆の髪をふわりと撫でる。
「……翼のいいオンナ基準は……チビで、ペチャパイで……っ……私と、真逆じゃない……」
夏帆の言葉に、翼は困ったように笑う。
あー…この笑顔も好きだった。女の子に囲まれてる時のどこか嘘くさい笑顔じゃなくて、それをからかった時の困ったような笑顔。翼の心が反映されたその笑顔が好きだった。
赤くなる顔を見られたくなくて、夏帆は顔を背けた。
「夏帆の噂話は悪いものじゃないよ?」
「え?」
「元々の夏帆の手際の良さや面倒見の良さが、サークルのメンバーや男たちだけじゃなく、女の子たちにも伝わっている……そう思えるものばかりだよ」
俯きかけた顔を上げ、真っ赤であろう顔も厭わず、夏帆は翼を振り返った。
─────ドキン!
心臓が跳ね上がる。
これ以上見つめたら、心臓が爆ぜてしまう。
でも───……逸らせない。
それくらい嬉しそうな笑みを浮かべて、翼が夏帆を見つめる。
「翼の、噂も聞くよ。最近、見惚れるくらいの笑顔を、惜しげも無く振りまいてるって」
「え?」
”……彼女の、おかげでしょ?”
(なんて、悔しくて言ってあげないけど)
首を傾げる翼に背を向けて、夏帆は歩き出す。
うさこが隣にいるようになって、翼の笑顔が変わったと気付いた。
たまにしか見せてくれなかった感情の篭ったその笑みが増えたのは、翼が心の底から笑えてる証拠。
(翼本人が気付いているのか知らないけど。悔しいから教えてあげない)
ピンと伸びた背筋は、背の高い夏帆を益々凛として見せる。
隠していたスタイルの良さ。
言われるがままに演じていた大和撫子。
「今の夏帆の方がいいよ」
イメチェンした飾らない自分が好きだなと思えてきた夏帆にとって一番嬉しい言葉を、一番言って欲しい相手に言ってもらえたから……

