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それでも大好きなんだーっ!
第7章 多佳子さんとライトくん
一緒にいると言い張る翼を説得し、教室まで見送って。うさこは人気のない中庭へと来ていた。

雨ざらしの為かペンキの剥げた古いベンチに座り、うさこの宝の携帯を取り出す。


(ひゃぁ〜♡久々のつーくんフォルダ♡ )

携帯画面に指を滑らせながら、お気に入りの動画を選び出す。

なんだかんだ翼といることの増えたこの頃では、コレクションも増えなければ、撮り溜めたものをゆっくり見る時間もない。

翼が講義の間に堪能しようと、うさこは誰にも邪魔されないように中庭へと来ていた。


─────それがいけなかったのだ。


ガサッとうさこの後ろの木々が大きく揺れる。だが、イヤホンをしているうさこはそれに気付かない。

スッと顔の横に大きな手が伸びてきて、うさこは初めて誰かの存在に気付いた。

うさこの小さな身体がビクッと大きく跳ねる。

慌てて振り返ろうとしたうさこの目を塞ぐように、後ろから伸びてきた両手はうさこの顔を自身の胸へと押し当てる。


フワッと香るのは、翼とは違う男物の香水。

「やだ!誰⁉︎ 」

上げた声を、うさこの口を塞ぐのは、大きな手の平。相手が男だと、直感で悟る。

「ふがっ!んンツ!」

うさこの必死の抵抗虚しく、小さな身体は男に簡単に抱えられてしまう。


肩に担ぎ上げられて、視界も口も両手ですら解放された。だけど、両足だけは男の両手が押さえつけていて逃げられない。

片手は宝物の携帯を握り締め、もう片方の手で男の背中を拳で叩く。

「何するの!離して!」

顔を上げて振り返るという苦しい体勢になりながら男を見上げるが、うさこからは男の後頭部しか見えなかった。



「─────あ!ライト!」


見覚えのある髪色。その名の通りの明るい髪色は、この大学でライトしか思い浮かばなかった。


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