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それでも大好きなんだーっ!
第7章 多佳子さんとライトくん
倉庫のドアはライトの力をもってしてもやはり開かず、ライトは怒声を上げてドアを殴り付けた。

「ま、そのうち多佳子さんが来ると思うけど」

ため息交じりのライトの言葉に、拉致事件の犯人が判明する。

やっぱり!とライトに詰め寄るうさこに、

「 ”ライト、あの女ヤっちゃってくんない?” って命令された」

ライトはあっさりと犯人とその目的を暴露した。


「─────…っ‼︎ 」

学内一の悪女。多佳子に纏わるそれは、単なる噂ではなかったと痛感する。

翼以外の男になんて、絶対絶対触れられたくない。だけど、男相手にどう抵抗すればいいのかわからない。

しかも、逃げ道はない。中から開かないドアを睨んだうさこは、なにやらゴソゴソとポケットを漁るライトを睨んだ。


「あー…携帯 ロッカーん中だ。どーすっか……って……んな警戒すんなって」

警戒心丸出しのうさこの視線を受け、ライトは苦笑いを返す。携帯を探すためにポケットに突っ込んでいた手を頭の上に挙げ、ライトはまるで降参したと言わんばかりのポーズを取った。


「あー俺さぁ、なんつーか……翼さんのこと、結構好きなんだよねー」

「はぁっ⁉︎ 」

突然のBL宣言に、うさこは大声をあげる。だが、

「いやいや。恋愛感情じゃなくて、うーん……尊敬?みたいな感じで」

返ってきた言葉に、目を丸くして首を傾げた。


「あの多佳子さんを悪女扱いもせず、特別扱いもしないのって翼さんくらいだと思うんだわ。器のデカイ人だなぁって。俺の周り、そんな人いなかったからさ、なんか、心持ってかれた」

あどけなさの残る笑顔。その瞳は翼を想うのか優しく細められていて、ライトのその言葉に嘘はないのだろうとうさこにも伝わる。

翼を褒められて頷きかけたうさこの顔は、

「それにさー。多佳子さんも案外いいところあるんだぜ?」

ライトのその言葉に一気に引き攣った。


「すげー顔!でもさ、本気であんたをヤるつもりなら、他の取り巻きに命令したと思う。あいつらゲスいし、遠慮ないから」


多佳子の他の取り巻き……髪色はライトのように明るく、見た目にもチャラい。多佳子の権力を笠に、やりたい放題だと聞いたことがある。

今更ながら、多佳子が命令したのがライトで良かったとうさこはホッと息を零した。


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