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それでも大好きなんだーっ!
第2章 夏帆さん vs うさこ ⁉︎
翼のバイクには、ヘルメットがいつも二つぶら下がっている。

一つは翼用。

もう一つは、

「ほら、うさこ用」

翼はそう言うけれど、

「私のじゃないシャンプーの香りがします」

うさこはいつも不機嫌になる。


そんなうさこの怒り顔も、

「ハムスターみたいだな」

翼にとっては可愛く感じるだけで、膨らめた頬を横に引っ張られ、うさこは涙目で翼を睨む。


「煽んなよ、うさこ」

頬を引っ張られたまま、横に伸びたうさこの唇に翼の唇が重なる。

それだけで、うさこの怒りは収まり、せがむように翼に抱き着く。


─────甘い甘い恋人同士の時間。

こんな瞬間を目撃すれば、翼とうさこはラブラブなカップルなのだと噂になるだろう。


だけど…

「あんま煽んな。今夜は深雪が来るから体力温存しとかないと」

翼の口から出た言葉に、うさこの瞳に妖しい光が混じる。


「つーくん家のお隣の深雪ちゃん?まだ高校生なのに経験豊富だという?その子とのエッチ、まだ撮影させてもらってない!」


淫らな言葉も平然と使い、かなりの淫乱だという深雪ちゃん。

言葉責めされるつーくんの動画が撮りたいと、うさこは翼の部屋に行く度にねだっていた。


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