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それでも大好きなんだーっ!
第1章 彼女はうさこ
「きゃあっ‼︎ 誰っ⁉︎ 誰か居るの⁉︎ 」

驚いた多佳子の声が、うさこの方へとぶつけられる。

その度に耳奥からの耳鳴りに乗せて、うさこの頭をドンドンと殴られるような痛みが走る。


「多佳子。落ち着いて」

静かな声が聞こえ、ゆっくりとその気配が近付いてくる。

「……大丈夫?」

ポン…とうさこの肩に、翼の手が優しく置かれる。

恐る恐る顔を上げたうさこ。

(は、肌蹴てる……っ‼︎ )

惜しげも無く晒される、夢にまで見たつーくんの肌が眼前に広がる。


広い肩幅は残念ながらワイシャツで隠されているけれど、そこからスラリと伸びる長い腕が男性らしく太い。

ガッチリとした胸板が晒され……その両脇の思わず吸い付きたくなるような紅色の突起が、つーくんの動きに合わせてチラチラと覗く。

凹んだお腹は綺麗に割れて、形のいいおへそまで見えている。

主張し過ぎない黒い茂みのその下へ……

うさこの視線が辿り着く前に……


「……ぶっ……」

「え?ちょっ…⁉︎ 」


真っ赤な血飛沫を鼻から豪快に吹きながら、後ろ向きにぶっ倒れるうさこ。

意識が飛ぶ直前のうさこの瞳には、うさこの頭を抱え込む、驚き顔のつーくんが映っていた。



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