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それでも大好きなんだーっ!
第4章 お、お母様Σ(゚Д゚;)
深雪の家に3人でお邪魔して、シャワーを借りて遅めの昼御飯を戴く。

深雪の母親は小動物が大好きで、高校生の深雪よりも小さいうさこをすっかり気に入ったようだ。

うさこの家に行くと言えば付いてくると大騒ぎして、恥ずかしいと怒る深雪を尻目に、翼とうさこは大笑いしていた。

うさこの家に女2人を送り届け、翼はバイトへと向かう。


翼が帰宅するのはきっと、母親の待つ自宅なのだろう。

不安そうに翼の後ろ姿を見送るうさこ。

深雪はそっと、その小さな身体を抱き締めた。


「翼の母親はね、男がいなきゃ生きていけない女なの」

それは、昼間の様子からうさこにも伺える。

2人でうさこのベッドに腰を掛け、買い込んだお菓子を広げた。


「翼が小さい頃から取っ替え引っ替え。何日も帰らないこともあってさ、まだ小さかった翼を見兼ねて、うちの親がご飯を届けたり世話焼いてたの」


うさこが一人暮らしを始めたのを機に、うさこの両親は離婚した。

だけど、うさこが幼い頃はまだ仲が良くて、家族であちこち出掛けたし、毎日楽しく食卓を囲んだ。

それらは当たり前の幸せではないのだと、改めて気付かされた気がする。


「翼が居たって構わず男とヤッちゃう女だから、翼があーなったのもあの女のせい!むしろ翼があれ以上に荒れなかったのは奇跡だよ!それくらい酷いこと、実の母親にいっぱいされてる……」

「……っ……」


階下で聞こえる物が壊れる音。

翼の家を出る時に見たリビングの荒れ具合…

昼間のそれの驚きと恐怖を思い出し、うさこはブルッと身体を震わせた。


「翼が自分を汚いって思っちゃうのは、クソババアの…母親のせいなんだよ」


口癖のように、翼は言う。

”汚したくない”

(つーくんは、汚れてなんかないのに……)


「だからうさちゃん!翼を、救ってあげて」


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