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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第1章 1
次々とカップルが発表されていき、参加者たちは白々しい、嫉妬と嘲笑を孕んだようなまばらな拍手を贈る。
「男性十五番さん」
司会者が貝塚の番号を読んだ瞬間、あやみは思わず背筋が伸びた。
望みがゼロの訳ではないが、あまり期待しすぎるのも浅ましい。
どうしていいか分からずにあやみはそ知らぬ振りと澄ました顔という曖昧な態度でその瞬間を待った。
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「じゃあかんぱーい!!」
貝塚が向けてきたグラスに、あやみは控え目に自分のグラスを合わせた。
「あの……本当にいいんですか?」
「何が?」
貝塚は微笑みを崩さずに首を小さく傾ける。
「何がって……その、カップルになられた方と食事に行かなくて……」
「男性十五番さん」
司会者が貝塚の番号を読んだ瞬間、あやみは思わず背筋が伸びた。
望みがゼロの訳ではないが、あまり期待しすぎるのも浅ましい。
どうしていいか分からずにあやみはそ知らぬ振りと澄ました顔という曖昧な態度でその瞬間を待った。
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「じゃあかんぱーい!!」
貝塚が向けてきたグラスに、あやみは控え目に自分のグラスを合わせた。
「あの……本当にいいんですか?」
「何が?」
貝塚は微笑みを崩さずに首を小さく傾ける。
「何がって……その、カップルになられた方と食事に行かなくて……」