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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第1章 1
話が盛り上がるとアルコールがすすみ、冗談を言い合えば互いの腕を叩いたり触れ合う関係までになっていた。
そして店を出る頃にはやけに親密な空気になっていた。
だから近付いてくる貝塚の唇を避けるのは、大人のルールとして失礼だと、あやみは思い込んだ。
軽いキスだったが、久々の唇の感触は彼女をぽわんとさせて心に火照りを宿してしまう。
手を繋がれ、ラブホテルの前まで連れてこられてようやくあやみは焦りを感じた。
『そういうことなのっ!?』
どこまでを緩し、どこで線を引くのが大人のルールなのか、久し振りすぎて判断がつかない。

「行こう?」

緊張感のない彼の誘いを必死で拒絶する度胸がなかった。
言われるがままに中へ入り、流れのままにソファーで身を崩されて胸を揉まれていた。
拒めずに流されやすいのが自分の性格だとはいえ、これは流石に流され過ぎだ。
そう気付いた時には引き返せないところまで来てしまっていた。

「やっ……ダメ……」
「あやみちゃんって胸大きいよね」

服の上からでも敏感に反応してしまう身体が情けなかった。

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