この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第1章 1
「私結婚するの」
そう告げられた時、あやみの脳内は一瞬真っ白になった。
相手は同じ会社の総務の人。
井筒より五つ上の42歳だ。
こんなこと言っては失礼だが、仕事が出来る方でもなく、おまけにバツイチだ。
はじめ聞いたときはあやみは色んな意味で驚いたけど、嬉しそうにはにかむ井筒を見たら自分のそんなどす黒い感情が恥ずかしくなった。
それほどにその笑顔は本当に幸せそうだった。
そこでようやく伊豆倉あやみは決意した。
必ず一年以内に結婚相手を見つける、と。
『考えてから動く』がモットーの彼女は今の自分の置かれた立場をもう一度整理してみた。
彼氏なし、実家寄生、35歳、見た目はまあ……普通、よりちょっと下、貯金はあっても余裕はない女……
「ダメだ、詰んでるよ、コレ……無理ゲーじゃね?」
わざとふざけた口調で自嘲したが、余計に空しさが募ってしまう。
そう告げられた時、あやみの脳内は一瞬真っ白になった。
相手は同じ会社の総務の人。
井筒より五つ上の42歳だ。
こんなこと言っては失礼だが、仕事が出来る方でもなく、おまけにバツイチだ。
はじめ聞いたときはあやみは色んな意味で驚いたけど、嬉しそうにはにかむ井筒を見たら自分のそんなどす黒い感情が恥ずかしくなった。
それほどにその笑顔は本当に幸せそうだった。
そこでようやく伊豆倉あやみは決意した。
必ず一年以内に結婚相手を見つける、と。
『考えてから動く』がモットーの彼女は今の自分の置かれた立場をもう一度整理してみた。
彼氏なし、実家寄生、35歳、見た目はまあ……普通、よりちょっと下、貯金はあっても余裕はない女……
「ダメだ、詰んでるよ、コレ……無理ゲーじゃね?」
わざとふざけた口調で自嘲したが、余計に空しさが募ってしまう。