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第2章 2

「いいよ。気にしないで」

笑いながらあやみは彼の竿傘を拭ってやる。

「い、いいですから!!」

恥ずかしそうに腰を引っ込めた荏原は急いでパンツを穿く。
いくら人が来ないとはいえ、いつまでのこの格好でいるわけにもいかない。
あやみも早々に脱いだものを身につけて整えていく。
正直物足りなさは感じたが、その早さには誠実さも感じた。
お見合いパーティーで知り合った貝塚のような床慣れした巧技よりずっと温かみを感じる。
『身体の相性』をもっともらしく語った彼に、心の籠ったセックスの方がよっぽど女を満足させるということを教えてやりたくて仕方なかった。

『合わない相性は時間をかけて合わせていけばいいの。それも愛し合うということに含まれているんだから』