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第3章 3

当時付き合っていた彼氏にフラれた時、初めてそれを認めた。

『好きな人が出来たから別れて欲しい』

二年間付き合った相手に、彼はたった一言で幕を引こうとした。
色々と言い訳や謝罪があるのかと、頭を真っ白にしながらもあやみは彼の言葉の続きを待ったが、ただ無言の時が流れるだけだった。
彼としてみれば決定的な一言を言ったのだからこれで理解してくれという意味であった。

確かにここ数ヵ月、身体の関係もなかったが、それは二人の関係が落ち着いてきたから、とあやみは勝手に考えていた。

そこまで開き直られてはいいも悪いもなく、考え直して欲しいという慰留するのもおかしく思え、言われるままに彼女はその言葉を受け入れるしかなかった。