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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第3章 3
いつでもあやみを一番に考えてくれるし、大切にしてくれる。
そしてエッチも上手だ。
見た目は一定ではなかった。
その時々であやみが好みの芸能人によく似ているという完璧ぶりだ。

この脳内亭主のことは、もちろんあやみのトップシークレットだった。
どんな親友にも話したことはない。
だが以前あやみとタクトの愛の軌跡をネット上の小説サイトにアップしたこともあった。
閲覧数や栞は少なかったが、レビューは幾つか貰い、その全てが『感動しました』とか『こんな恋愛してみたい』という好意的なものだった。
それがなんだか誇らしかったが、もちろん誰にも話してはいない。


「どうした? あやみ、浮かない顔してるな」

その存在を闇に葬ろうとしたあやみにさえ、タクトはいつもと変わらぬ優しさを見せる。
そう、彼はいつでも何があっても自分のことよりあやみを気遣ってくれる。

「ううん……何でもない……」

あやみの心は十代の時のように甘ったるく、夢見がちに揺れた。

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