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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第3章 3
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「ごめん、待たせちゃった?」

待ち合わせ場所に現れた貝塚は遅れたことを詫びる以外、何一つ後ろめたいことはない程度の謝罪を告げてくる。
最悪の別れ方をした後とは思えない気さくさだった。
ほんの一瞬腹が立ったあやみだったが、仏頂面で来られたり、逆に「快楽には勝てなかったか?」みたいな勝ち誇った顔で来られるよりよっぽどいいと思い直す。
むしろちょうどいいくらいに軽いと、貝塚に感謝してしまう辺りが彼女のチョロさが表れていた。

「いえ。私も今来たとこなので……」

休日とあって二人とも私服を着ている。
彼は白のコーデュロイのパンツにアーガイルの薄手のニット、白いシャツに紺のブレザーを羽織っている。
コーデュロイの線は細目だがサイズは大きめのゆったりしたもので、逆にブレザーはややタイト気味で綺麗なAラインのシルエットとなっていた。
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